素敵なコンビニがない

このところ、電車に乗るのが面倒くさくて、自動車で都内でも遠くでも、行ってしまう。東京オリンピックを前に整備された首都高速道路は、数年前と比べると圧倒的に渋滞が減った。比較的小回りの利く自動車を買ったことも理由のひとつだ。ただ、悩まされるのは駐車場だ。昨日も、駐車場を探して、待ち合わせに30分遅刻してしまった。

 

自動車で動くことと比例して多くなったのがコンビニでの買い物だ。一定の無料駐車場を敷設している小規模商業施設はコンビニしかない。以前は、コンビニで買うものは煙草とビールに限られており、完全に目的買いだった。

 

このところは、駐車場に自動車をとめて、コーヒーを買って飲む、最近、気に入っているウィルキンソンの炭酸水を飲む、など滞在型利用が増えている。最近、一緒に動くことが多い老コンサルタントは、ことさら禁欲的で、彼とは喫茶店を使わず、コンビニの駐車場や、エントランスに座り込んで、コーヒーを飲みながら雑談することも多い。

 

さらに煙草を売っているコンビニの場合、店舗前に灰皿が備え付けられている。自動車内禁煙を断行しているため、コンビニ前の一服も貴重だ。

 

昼下がりのコンビニで目立つのは、肉体労働者風の老若だ。トラックをとめて、社内で弁当を使い、さらに煙草をくゆらせている。かつては、汚れた作業着を気にせず、気軽に昼食をとれる本当の意味での「大衆食堂」が、たくさんあった。世代交代と高齢化からか、大衆食堂は、圧倒的に少なくなり、その役割をコンビニが果たしている。昼下がりもそうだが、早朝は、さらにトラックが目立つ。急いで朝食をとる人、仕事前の時間調節をする人、など、駐車場は、結構な混雑だ。

 

今さらながら、コンビニの重要性に気づく。品揃え、営業時間とも、新たな市場を作り出している。利便性を限られた面積で徹底的に追求するマーチャンダイジングは、つねに多様なニーズに応え変化し続ける。コンビニの市場拡大によって、既存商業の弱体化、消失は、人生の構築にとって大きな問題をはらんでいるが、消費者ニーズの追求に徹底的に絞り込んだ業態開発はいまだに進化をやめない。

 

できれば、コンビニに植栽計画を求めたい。観葉植物や、緑に囲まれた喫煙スペースがあってもいい気がする。そのあたりのThrowなライフスタイルを提案する時期に来ている。