2023-12-01から1ヶ月間の記事一覧

食べるモラル

死んでしまった尊敬する上司は、職場で何か食べることをとても嫌った。とてもいい加減だが、どこかスジが通っている人で、たくさんのことを教えてもらった。 独立して、東銀座のカプセルタワー(設計黒川紀章)という変わったマンションに最初の事務所を構え…

大つごもり あいまいさとの闘い

今年の一番の挑戦は、新しい仕事への取組みだった。タクシー運転手だ。この仕事もあいまいではある。客は、タクシー運転手は、すべての道を知っていると勘違いしている。何十年やっても東京のすべての駅名や道、ましてや小道を覚えることは不可能だ。ただ、…

常連客の罪悪

趣味性が高い店舗ほど、常連客が多い。私は、とても好みがうるさいので、さらに、かつての後輩に言わせれば「腹がない」ので、好きな店や好きな人に対して、感情移入をしやすい(常連になりやすい)。 常連とはいっても、私の場合、いいおっさんなので、物販…

リーバイス610

クローゼットをあさっていると、見慣れないジーンズが出てきた。ほとんどウォッシュされていない。とりあえず履いてみると、これが、なかなか泣けるシルエットだ。腰から腿のあたりがゆったりしていて、裾に向かうラインがシェープしている。リーバイスは、…

古い服の話

近所のコンビニにビールを買いに行った。確か、土曜日の夜、9時すぎだった。飲んでいるときは、本当に限度がなく、その日もビールのロング缶4本(2ℓ)を昼間のうちにのみ、夜も更に飲もうと、コンビニを目指したのだ。まだ、寒い時期だったので、20年以…

消費者はバカです

2チャンネルを覗いていたら私が、好きな時計屋さんをだらだらだらだらとああでもない、こうでもない、と批判する記事を見て、極めて不愉快になった。 私も含めた消費者は「馬鹿」である。モノの良し悪しなど分からない。私は、仕事柄、店舗、品揃え、マーケ…

人間がだめになる店

原宿駅におりたのは、何年ぶりだろう。竹下通りに何もなかった頃、ハリウッドランチマーケットが、青山の螺旋階段のビルにあった頃、毎週のように来ていた。その後、アパレル関連の企画事務所でアルバイトを始め、その会社がやっていたお店の店員をやった。…

買ってよかった2023

買い物好きの私が、考えてみると今年、ほとんど何も買っていない。5月くらいに初めて、コンサルとして、致命的なミスをして、66万円の損害賠償を強いられた。ただでさえ、仕事にやる気を感じられなくなっていた。その傲慢さが、初めてのミスを誘発した。そし…

タクシー仕事の意味と価値

私は、本職はコンサルタントである。が、10年くらい前に作った会社で(私は代表取締役副社長)とても嫌な思いをして、それ以来、個人事業主で、コンサルタントをやってきた。頭を使う集団はめんどくさい。 コンサルの Npo 法人の理事、クライアントの会社の執…

Tokioさんのこと

なんとなく、クマガイトキオで、Googleに検索をかけた。すると、主に女性のようだが、トキオさんの服を集めている、という人や、現役時代の(生前の)活動を知りたい、といった人がいるようだった。私は、当時、某業界紙でファッションジャーナリストをして…

鼈甲めがねのこと

今日は、一日、デスクワークなので、時間が余っている。朝方までの仕事も苦ではない。日が暮れてから本格的な仕事をしよう。ブログの書きダメ、というのもどうかと思うが、外出が続くと、ブログを書くタイミングを失う。すると、当然、アクセスが減り、がっ…

年末タクシー

28日が今年、最後の出番になる。29日の朝4時まで、街の雰囲気がいつもと違う。皆、くつろいでいる様子。仕事納めだからだろう。 私は、昨日、今年、最後のコンサル仕事で、小田原まで、軽出張、翌日、5時起きでタクシーに乗るのは、さすがに疲れる。今日は、…

食べ物のこと

食べることに執着するタイプではない。酒を飲んでいるときは、食欲を酒欲が凌駕しており、酒欲とマッチする食べ物(のんべのおつまみ)を好んで食べていた。「本当の酒飲みはひとつまみの塩で、ます酒を飲む」という古くからの慣例を素敵だと思っていた。 オ…

テレビCM

家にいるとき、テレビをつけていることが多い。家人は、意味もなくテレビをつけていることをとても嫌うが、私は、何か、仕事をやっているか、どこかにいっているか、本を読んでいるか、など以外の家で、何もしていないという行為が苦手だ。家事は力仕事以外…

ポールスミスと私

一昨日、若い子たちが、参加する送別宴会にやむを得ず、参加した。どうやら、送別の品はポールスミスのネクタイらしい。じじいの冷水で一席打ちそうになって、やめた。ポールのおっさんが、日本にデビューした時、一番最初にインタビューしたのは、当時、日…

困ったときのタクシー

困ってタクシーに乗る人は大切にする。すると貧しく見えても小銭のチップをくれたりする。一方、見栄や怠惰、あるいは、習慣でタクシーを呼びつけたり、乗り込んだりする人は、無礼なケースが多い。 私は、困っている人のためにこの仕事をやっている。 必要…

見かけで判断してはいけない

昨日の深夜というより、今朝早い時間、たまたま、上野に向かう途中で、男性に手を挙げられた。逆方向なんですが、大丈夫?と聞くので、もちろん、と答えた。昨日は、クリスマス、それも年末前の月曜日、みんな家から出たくない。 あれほど奪い合いだった深夜…

柔らかい犀の角

柔らかい犀の角で、画家「熊谷守一」にさらに興味を持った。代表作の「猫」は知っていたが、それ以外の絵が、とても見たくなった。土曜日の午後、家人と一緒に池袋(要町)に向かった。首都高は思いのほか空いており、30分くらいで着いてしまった。 コイン…

深夜の墨田区文化

深夜の墨田区文化、この近くに終夜営業のタクシー向けLPガススタンドがある。乗った日は、満タンで、車を返すため、必ず、立ち寄る必要がある。私は、喫煙者なので、スタンドの前に路上でハイライトメンソールを一服。 街頭の向こうに青く見えるのは、スカイ…

良かったこと 昨日22日

そういえば、良かったこともあった。板橋あたりをゴー無線に縛られて、ウロウロしていると日大板橋病院の救急病棟前から、呼び出された。行ってみると、ふらふらで、項垂れた女性とそれに寄り添う男性、どう見ても40台前半の夫婦だ。女性は、どうやら、救急…

タクシー運転手の事務仕事

私、35年以上にわたって、個人経営、有限会社社長、株式会社代表取締役、経営顧問、執行役員しか、やったことがない。タクシー実務の難しさに戸惑っているだけではなく20時間労働後に課される納金作業(その日の営業実績と現金を検証し、機械に納金する)に…

アケバン

今日はあけばんだが、眠ることも、くつろぐことも難しい。本来、タクシー仕事がない日が、二日間続く予定だが、明日は、金曜日、無理やり仕事を入れられたようだ。それは、それでいいのだが、書かなければならない原稿が書けない。一日中、ビールを飲みなが…

必需品

タクシー運転手は、20時間程度風呂に入れない。よほどの病気になったとき以来、人生でそんなことは、無かった。 制汗消臭剤、ヘアトニック、目薬、さらに水なしで顔をあたれるシェービングローション、アルコール入り、ウェットティッシュは、必需品だ。 携…

停止元基の意味

デュシャンのやったことで、とても好きなオブジェ。ニューヨーク近代美術館に本物があり、じっと立ち竦んでしまった。

タクシー運転手の楽しさと悲しみ

8日目を迎えて、劣等生だが、タクシーの仕事にはだいぶ慣れてきた。それでも罵声を喰うのは悲しい。ゴーアプリのナビ機能がポンコツで、迎車客を数十分待たせてしまった。比較的知的と思えたおっさんは、外で待っていたらしく、寒さと遅さに苛立っていた。そ…

死んだミュージシャン

最近、電車に乗ることが極端に少なくなっている。都内の仕事でも、多少のことなら、自動車で行ってしまう。それだけ暇なのだが、時間に余裕をもっていけば、埼玉県の南部、足立区との境くらいからなら、自動車のほうが便利だったりする。すると、本を読む時…

都会のあちこち

タクシーから見る風景 しばらく前は、仕事も含めて街のことをずいぶん考えていた。街が好きだった。私にとっての街は、幼いころ死んだ父に連れられて行った浅草が、根底にある。あるいは、年末の御徒町、何を買うでもなく父と一緒に歩いた記憶がある。次の記…

自利利他

自利利他 タクシー運転手は路上の行者だ。運転して、誰かをどこかに運ぶことで、お布施をいただく。客に対するこだわりはない。怒られても褒められてもバカにされても、客は、お布施をいただける信者にすぎない。24時間近く、自分の世界に埋没する。誰にでも…

タクシー日記 雑記

客にはいくつかのパターンがある。怒りまくる人は、まだ許せる。年齢を問わず、会社員風の人は人数が多くてもそれなりの常識がある。酔っていてもそれなりに弁えている。若い女性もほとんどおとなしい。ただ、明らかにキャバ嬢と思われる複数女性を乗せると…

タクシー日記パート3

6日目 前回の出勤で、また、自動車を擦った。新宿百人町の指定された場所は、一方通行で入れない。2本先の小道に入って、右折しようと思ったのが、大きなまちがい、細い道を右折しようとして、何度も切り返すが、どうしても抜け出せない。自動車の右側(客に…